菩提寺とは?

菩提寺とは?檀那寺との区別

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菩提寺とは、当該寺院の中の土地に、先祖代々の墓があるお寺のことをいいます。

寺院の外にある地域の共同墓地の仏事を一括して、請け負う寺院は、厳密にいうと檀那寺です。

たとえば、葬儀において導師をおこなったり、故人に対して、戒名を授けるなど、菩提寺における住職の仕事と同じような仏事を行いますが、住職の寺院の中に、先祖代々のお墓がないかぎり、その住職の寺院は、菩提寺ではなく檀那寺です。

檀那寺と檀家は、対をなす概念です。

檀那寺は、旦那様と同じような文脈で、檀家にとって、一家の主のような存在の寺のことをいいます。

檀家からお布施を頂いて、法事などの仏事の相談を受けたり、葬儀の導師を引き受けたりします。

菩提寺は、あくまで、寺院の中に、先祖代々のお墓がある寺院のことを指します。

通常は、菩提寺が、檀那寺を兼ねますが、事情によって、菩提寺を檀那寺が、分離するケースがあります。

菩提寺と檀那寺が分離してしまうケース

地方にいくと地域の共同墓地があります。そして付近にお寺の跡のような佇まいが、残っているのを見かけます。

この跡は、かつて、共同墓地の菩提寺だったお寺の跡です。

かつて住職がいて、菩提寺として機能していたものが、地域の住民が減り、お布施で運営ができなくなって廃寺になってしまったお寺の跡地です。

廃寺になる前に、近くのお寺から、同じ宗派の僧侶が、葬儀や仏事の都度訪れることがありました。

この近くのお寺が、現在の地域の共同墓地全体の檀那寺として、機能するようになったのです。

 

お寺の中に、墓地を有するわけではないので、菩提寺ではないですが、檀那寺として、現在でも、共同墓地のお墓の所有者のご子孫の葬儀の導師を行ったり、、戒名を授けるなどの仏事を行っているのです。

都会での葬儀後、故郷の共同墓地のお墓に納骨する場合の注意点

首都圏や都会にて、故人の葬儀を行い、落ち着いてから、故人の地元の共同墓地の先祖代々のお墓に納骨をしようとお考えになる方が、増えていますが、地元の共同墓地には、檀那寺が機能している場合があります。

都会にての葬儀で、葬儀会社さんからの紹介で、僧侶さんを導師として、葬儀にお招きするところまでは、問題はないですが、戒名を授けていただく場合は、先祖代々の戒名との整合性を図る必要があります。

都会での葬儀のあとで、故郷の地域の共同墓地にて法事を行う際などに、故郷の共同墓地の檀那寺とのお付き合いが生じる場合が、あります。

この時に、ご先祖さまの系列と戒名が異なると言われ、再度、当該檀那寺から、戒名を授かり直すなど、トラブルになることがあるからです。

かならず故郷の共同墓地を管理する檀那寺があるか?どうかを、故郷の親類などに、葬儀の前に確認しましょう!

 

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